CANON PowerShotA480

カッコをつけて色々教えてくれる先輩がいた。
出会いは近所の美容室で、何の気もないどうでもいい話をしていたような記憶がある。音楽のことや洋服やおいしい飲食店や流行のもの何でも教えてくれた。いい先輩ではあるけれど、仕事はアレな感じの人なんで金なんてないのにスペア開店時に開店祝いでとAMAZONギフトカードをメールで送ってくれた人だ。付き合いができてから1年くらいで貰ってはいけない額が書いてあって「多すぎますよ」と返そうとしたけど「俺ができないことをやってるから等々」言われてじゃあ形に残るものをと思いその金額ぴったり位だったディープブルーのDVD8枚のBOXセットに変えた。たまに見てる。シャチ怖ぇとか言いながら。少し嘘つきました。端数が1000円ほどでてCD買った。
スペアをはじめた後、その先輩からお勧めしたい店があるから来なよ、と声をかけられ湘南台西口のとあるバーに入りマスターを紹介してくれた。そこのマスターは僕の前々職と同じ仕事をしていて独立し、今バーを経営していると。
当時、スペアのフードメニューは無かった。というか乾き物と少しのおつまみ、グリーンカレー、以上しかなかった。
バーに来てるのにあんまり酒が飲めない僕は何も頼まないのは申し訳ないと思い少しのおつまみを頼んだ。その時食べたおつまみが美味く味が忘れられず後日店に帰りこっそり練習してパクった。スペアのフードメニュー増産(パクり)スタートの瞬間だ。ちなみにカクテルも1個パクッた。
先輩はたまに半年くらい連絡が取れなくなったりもした。そうかと思えばその先輩からものすごい長文のメールの受信があったりした。まあ、なんていうかね、そういう人だからあんまり返信もせず放っておいた。そんで時期が来るとひょっこり一人でお店に来てくれた。大体18時くらい。お酒は飲まずソフトドリンクで、俺が一緒に飲みに行ったバーからパクったメニューかカレーををつまみに。
覚えてる当事の面白かった話
「最近CDJ2台買ったんだけどさ、親に大金使ってんのばれるとまずいから車のパーツ置いてあるって嘘ついてんだよ」
「ネットは怖いな~クリックで買えちゃうもんな~」
「ミニストリー好きならこれも聞けるよ(と、ダブとメタル混ざったCD貸してもらう)」
「仕事してると飯うまいなあ」
「藤沢のステューシーは限定もの残りがちだから2個かって1個オークション出すといいぞ」
細かく思い出せばもっとあるかもしれない。
3周年を迎えた後、その先輩からまたPCメールアドレス教えろと連絡が来た。もう大丈夫ですよ(実際は金銭的には超辛かった)とAMAZONギフトカードお断りの連絡をしたが結局また送られてきた。今回は1万円。お祝いしてもらったことは嬉しかったが、先輩が仕事全然してないの知ってるので申し訳なさしか残らなかった。
とは言え、貰った1万円で形に残るものに変えなければと思い思いついたのがデジカメ。前述の美容室の店長からお前の写真の画質マジでクソだなと言われ続けて3年。その3年の内訳は5000円の新品トイカメラを使い続けて2年、中古の3000円で買ったサイバーショットを使って1年。諏訪くんからこれ中学生の時使ってましたよと言われた一品。
話はそれてサイバーショットいい話はPPPのA.D.U.L.Tリキッドロフトでやった時、イガちゃんがカメラ持って来て無くそのサイバーショットを貸して撮ってた写真がこのZINEに使われてること!!

1万円の軍資金で買えるカメラはCANONのPowerShotA480。アマゾンの星が4つ位ついてて「工事現場で使ってるのですが値段の割に重宝してます、単三電池で動くし」的なほめ言葉しか無かったものの単三電池で動くことに惹かれそのギフトカードで購入。エネループは自分で買った。
そこからのブログの写真の画質が上がったかと言えばまあ疑問でしかないが気持ちとしては変わった(だろう)。店に来たとき先輩にも「これ買いました、大事に使います」と報告したところ、笑いながら「そのデジカメでかくない?」と一言。
その辺りからたしか先輩は介護の仕事に復帰し、仕事の話を良くしてくれた。最初は自宅そばの施設で介護の、後に寿町のドヤ街の介護の仕事についての話を。ドヤ街の複雑な仕組み、生活保護から引かれるからとりっぱぐれない、従業員がゴロゴロ入れ替わる等。イキイキしてたような気もするし、まともな人がやるようなことじゃないよと言ってたような気もする。日常過ぎて覚えてない。
先輩が「俺40歳まで生きれると思ってなかったからもういいなと思ってる」といきなり言い始め、当たり前の「何言ってるんですか、これから楽しいときじゃないですか」的なやり取りしたのも覚えてる。この会話は最後に会った時の一回前。
最後に会ったのはHさんカップルとその先輩が一緒に来たとき。Hさんカップルとも1年ぶりくらいに会ったので適当に昔話をしてじゃあ的なあっさりとした別れだった気がする。
それから一、二ヶ月位して口頭で連絡が入った。偶然その時はスペアは暇で、たしかお客さんは誰もいなかった。連絡来てから僕は音楽は流してたものの、それもよく聞こえないような放心状態で店番をしていた。そんな日に限って久しぶりのSさんが来ていた。俺はどこかおかしかったんだろう、Sさんから何かあったのと言われ状況を伝えた。久しぶりに会った人に挨拶の後こんな話したくない、できればいい話をしたいと思った。
何日かたってspareの主(要するに俺)宛に手紙が届いた。手紙の封は空いていて内容は一方的なものだった。
手紙は要約するとお前には未来や可能性がある、と。命令されたり怒られるのが嫌だから個人で仕事してる俺に命令してくる人は嫌いだ。同じ論理なら先輩にも未来があるよ、と少し思ったけど何も響かないので考えるのを止めた。
まあこっちにいるうちにお前ほんとにモテないなと言われ続けた俺に別れてはしまったけど一時期彼女いた姿も見せたし、スペアもほぼ5周年まで営業してたとこを見せ付けたんで今後も未来や可能性がある的なとこ見せることができたからそんなこと伝えたんだなと。見込みなしならがんばって生き抜けみたいなことしか言わないよなと前向きに解釈してる。
俺には未来がある、あるんだけど見せようがないんですよね先輩には。で、考えたのが3周年の時にAMAZONギフトカードで買ったデジカメを先輩に見立て極力方々に持っていくことで未来や可能性をみせる、と。機械に魂なんて宿らないのは百も承知だけど、まあそれ位しか現実を生きる身としては落とし所がない。仕事やなんかで遠出する時は必ず持って行って使ってる。
最近はiPhoneのカメラの方が100倍写りが良いし余計な荷物が増えなくて済むのもわかるけどこの文鎮のようなデジカメを持って出かける。そして出先で必ず紛失騒ぎを起こすけど最終的にはどこからかそろっと出てくる。昨日のspare 6th ANNIVERSARY PARTY@OPPA-LAにも持っていってこのデジカメで写真撮ってたけど全部ピンボケ。最近のコンデジでピンボケのみを取るほうが難しいんじゃないか。絞りとかないのにピンボケ。先輩も朦朧になって来ましたね、いや俺がモノを荒く使うだけか。
でも、まあ、なんていうか昨日のパーティーは先輩に体感して欲しかった。なんもわかってなかった俺が色々経験してああいう場を作れて少しは先輩の望むものを見せることができたような気がしたので。パーティー自体では俺は皆に超良いヨネって話しかけて、酒奢ってただけで何もしてないけど。
一応まだ電源入るし少し動かないボタンあるけどとりあえずシャッター切れるしデータ吸い出せるしこのままずっとこのカメラをファインダー越し以外にも色々見せながら使っていくのでしょう。だらしないけど物持ちだけは良いよ。
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